●シーン6「男2の提案」
撮影場所:教室
撮影時間:夕方


しばらくすると女性が部屋についた。本当に待っているのかとふと思った女性はドアについている丸い小窓を覗いてみた。窓を覗いてみると、部屋には人はおろかそれに似た影すら見当たらなかった。やはり冗談か、そう思ったその女性は部屋に背を向ける。するとコンコンと部屋からノックのする音がした。そんなはずはないと振り返りまた小窓を覗くと、やはり誰もいなかった。右側ガラス壁の方からノックのする音がする。彼はガラス壁の向こう側にったっていた。彼はガラス壁を軽くノックし、指で自分の前を指す。ここにきてと言っている様だった。ガラス越しに立つ男女、彼はフリップに何か書き出した。書き終わった後、彼はすぐにそのフリップを見せた。

「本当に来てくれたんだね。うれしいよ」フリップにはそう書かれていた。

その女性がクスッと笑ったのを見た彼は、すぐにその文字をけしもう一度フリップに書き出した。

「はじめて見たその日から、君のことが好きになってしまった」
消す。そして書く
「付き合ってくれと言わない。友達になってくれ。」

彼の懇親の言葉(?)がそこのは書かれていた。それほ見た彼女は少し下を向いた後、
にっこりと笑った。そしてガラス窓に吐息を吹きかけ曇らせた。そこに指で何か文字をなぞりだす。どうやら彼女も伝えたいことがあるようだ。そこにはこう書かれていた。

「キモイ」

主人公「僕フラれてるじゃないか。せっかく途中までよかったのに」

男2 「君にピッタリだと思うんだけど。やっぱダメ?」

主人公「ダメダメ。フラれている時点で」

男1「じゃあ、君はどうすればいいと思うんだ?」

主人公「どうすればいいって。それは・・・」

はいっという掛け声とともに男3が手を挙げる。

男3「シュレディンガーのネコ。」


一同「は?」

男3「シュレディンガ―のネコだよ」

主人公「猫に箱をかぶせると、まだ生きている猫と死んでいる猫の平行世界が生まれるっていうアレ?」

男3「そうそう。教室にその子を閉じ込めて、君が好きな彼女と嫌いな彼女の平行世界が生まれるよ」

主人公「一騒ぎ起きちゃうじゃないか!」

男2「ていうか、もう告白でもなんでもないね・・」

男3「えー、ダメぇ?」

男1「ダメに決まってんだろ!やっばり男はクールに決めるのが一番だ!」

男2「なーに言っちゃってるの?彼にはそんな勇気ないんだからやっぱりガラス越しで・・」

男3「ねーねー、猫はぁ?」

男1「そんなもん却下だ!却下!」

男3「えー」

男2「全く、この体な中にかこんなのしかいなかったのか・・」

男1「てめぇだってここにいんだろが!」

男2「俺は他の奴とは違うさ。君たちと一緒にしないでくれ」

男3「・・・ねこ」

主人公「・・・やめてよ」

男1「上等だ。ここで白黒はっきりつけようじゃねぇか!!」 

男2「君自分が行ったこと覚えてる?勝負がつくわけないじゃないか」

男1「うるせぇ。もうどうにでもなれだ!!」

男3「僕のネコを・・・」

主人公「・・・やめてよ」

男2「来いよ。やってやるから。」

男1「調子にのんじゃねぇ。行くぞー」

男3「僕のネコを馬鹿にするな!!」

主人公「やめてよ!!」

大声を出す主人公。今にも殴りかかろうとした男たちはその声を聞いて


止まった。