9/7 つぼや

and world(初回生産限定盤)

and world(初回生産限定盤)

ACIDMAN and world

ACIDMAN、and worldという13曲入りのアルバム。
正直、高校の時にこのアルバムに会って以来、これを超えるものに未だ出会えていない。


高校の教室で絵を描いていたら、友達にイヤホンを突っ込まれて聴いたのがACIDMANというバンドでした。
僕の身体のアジカンが血肉だとしたら、ACIDMANは心臓、みたいな感じです。
高校の頃に僕は心臓が作り変えられました。

このACIDMANというバンドは、独特な世界観がウリというか、唯一無二のスリーピースバンド、とかいって紹介されることが多いです。
確かにそりゃ間違ってないし、ACIDMANを表すに簡潔な言葉なんですが、
自分のACIDMANとの出会いの曲、シンプルストーリーという曲を聴いて
そこで最初に思ったのが、「なんか怖い」「エグい!」でした。

相手に格上だと思わしめる為には、クールにキレてる自分を演じること。...だとかなんとかみたいな言葉をどこかで聞いたような(ハンターハンターだったかな?)気がするのですが、
自分がACIDMANと出会ってはじめに思ったのがまさにそれで、
ギッチギチなグルーヴの緊張感、楽曲全体に漂うヒリヒリした感じ。
なんともクールにイっちゃってる感じが、当時アジカン・9mmしか聴いてなかった自分の横っ面に一撃かましたわけです。

クールにキレてる。そう感じたのも当たり前で、当時のACIDMANはボーカルが超スパルタ、メンバー間ギスギス、アルバム出す度に解散未遂、だったようで、
その当時に作られた4thアルバムまでの作品にも、どうやらその質感が現れていたようです。

しかしACIDMANは4thアルバムを出したその直後に、メンバーと仲直りをし、そこからはバンドの状態が良くなっていき、楽曲にもそれが現れて行くのですが...
もっと言うと、俗に言う「丸く」なっていくのですが...(今も大好きですが)


この4枚目のアルバム、「and world」はまさにそのバンド変化の過渡期まっただ中で作られたもので、要するに「ヒリヒリ」成分と「丸い」成分が良いバランスで詰め込まれてるアルバムだと思うんですね。完璧なバランスで。ライブで生きてる曲も多い。

このアルバムがあったからこそ今の自分がある、といっても過言じゃないです。
世界、宇宙っていうテーマがまた心をくすぐられる。