9/10 つぼや

Termination

Termination

9mm Parabellum Bullet 「Termination」
1stアルバムです!

自分の高校時代を振り返るに欠かせないバンドの一つが9mm Parabellum Bullet
出会いは友達がカラオケで歌っていたDiscommunicationという曲。まだACIDMANを知る前だったなぁ。

朝早くに家を出た瞬間から9mmで耳を塞ぐ。そのまま駅から電車からバス待ちからバスの中から教室まで。自分の高校時代の登下校の記憶といえばACIDMAN、9mm、アジカンのいずれかが鳴っている思い出しかない。今でも新越谷〜東川口付近を通ると、自然と脳内でいずれかのBGMが流れ出す。

9mmも、まさに聴き過ぎて身体の一部になってしまったアーのうちの一つで、いざその良さを言葉にするとなるととても悩む。
とにかく、友達とのカラオケで知り、その後そいつのiPodとイヤホンを教室で借りつ、件の曲を聴いて思ったことは、

いや、「思った」とは少し違う。凡庸だけど、圧倒されたとでもというべきか、突然理解不能なものにでくわした、というか。
ゴリゴリでジャリジャリで、なんかすごい爆音なんだけど、その中で一聴してガツンと脳内に叩き込まれるくらいに立っているメロディ、その中を舐めるように抜けるボーカル卓朗の声。
とりあえず、ヤバいもんにでくわしたぞ、コレは。と思いながらその後の授業中もうろ覚えのDiscommunicationが脳内で反駁してたのを思い出す。
あとどうでもいいけどそいつのiPodのイヤホンがすごくヌルヌルしてたのを思い出す。


余談だが、2ndアルバムまでの9mmと以降の9mmとじゃ、正直自分の中では完全に別モノの意識が強い。

いしわたり淳治の元を離れて、3rdアルバムからのセルフプロデュースの音作りが、未だに、どうにも好きになれないのだ。明らかに音の質感が違ってしまった。
今の音はどうしてあんなにシャリシャリしているのだろう。俗に言うとあの音作りの感じをドンシャリと呼ぶらしい。
中音域が足りてないってやつなのか。
圧倒的にかつての9mmにあったナンバガ感、下北感が足りんのだ。
曲は今だって良いものばかりなのに、何かもったいない気がしている。

というか初期の9mmの音作り、というか、雰囲気とでもいうか、アレはヤバい。
Phantomime一曲目のCaucasusのイントロのギター。ただのストロークなのに、あの何とも言えない不穏さと蠱惑的な感じ。
これも稚拙な表現だけど、あのイントロを聴き出すとそのまま、気がつくとアルバム最後まで聴いちゃってる。何かあの時代の曲たちには、解明出来ない麻薬的な作用がある気がする。
高校の頃の自分は麻薬漬けだったのだ。


このPVの低予算な質感、メンバーの初々しさも素敵。