5/8 坪谷
一人の人間に侵略されているブログを思うと胸が痛む坪谷です。
侵略者系のサブカルがアツい。
ここでの侵略者系とは、人類が外敵から生活とか命とか脅かされたりするのを題材とした漫画やアニメや映画のことを言うよ。
GANTZ然り進撃然りテラフォ然り、エイリアンモノやゾンビモノも、パニック系まで行くとすこし違うけど、近いものがある。というか作品のテーマによりけりだけど。
人類は命の危機が迫った時、圧倒的な脅威にさらされた時、社会性や倫理観の在り方が試される。
そこで行われるギリギリの駆け引きに僕は身がシビらるるを得ない。
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 文庫
- 購入: 15人 クリック: 298回
- この商品を含むブログ (137件) を見る
人間の内側の生々しさ、スリリングな展開の描写力に定評がありホラー・ミステリー作家として名高い貴志祐介が、今度はSFというジャンルに手を染めたということではじめはピンと来ず、アニメや漫画化へのエンタメ押しぶりに敬遠していた作品だが、やはり貴志祐介は予想を裏切りつつも期待に答えてくれた。
舞台は現代からさらに1000年後の世界。呪力という超能力を身につけた人類が暮らす日本。
人類はイメージが超能力によって具現化できるという力を持ちながらも、殺しや争いが一切起きない暮らしを手に入れ、知恵を持ち社会性のある生き物・バケネズミを配下にして、新しい平和な文明を築き上げていた。
その裏に秘められた禁断の歴史。それらの謎に迫るのも本作の魅力の一つだが、
何より本質的な部分は「人類と侵略者とのドラマ」にあると思う。
ネタバレ防止に多くは語らないが、異常な世界の中で抗い生き続ける人類と、それを脅かす者たちとの意志や思想のぶつかり合い。そこから生まれる犠牲と教訓は、そのドラマを通じて心に重くのしかかってクる。
余談だが、新世界よりの後に悪の教典を書くという貴志さんの平常運転ぶりを考えると少しおもしろい。
日本という平和な国に尻を置いている僕は、
生きることの残酷さや悲しさを常に身に刻んで、1つの命の緊張感を無くすことなく、なるべくそれを意識し続けなければなと思う。
侵略系たちは常にそのことを僕に訴え続けてくれる。
でも、むずかしくてよくわんねーや!
へへっ!!
ぎゅうにくうめー ^p^